徒競走という競技、実に優れている。解かり易い。
どちらが速いのか?ただそれだけだ。
他の競技のような複雑な制約もない。早くゴールに着いたほうが勝ち。
単純だ。
しかし、この完璧に思える競技にも3つほど穴がある。
一つは、スタートである。
合図で走り出すのだが、その合図にタイミングが合わないと失格、または出遅れとなる点だ。本来競いたいスピードとはあまり関係がない。
二つ目は、ゲーム性だ。
短距離でも長距離でもただ人が走っているだけ、といえばそうで、観客からみた派手さがほしいところだ。
最後、三つ目だ。距離である。
これが最大にして最高の命題で、走る速さを競うのに、ゴールをどこに設定するのかだ。
マラソンランナーと短距離走者の戦いはありえないのである。
どちらも偉い、どちらも凄いのだが
比べたがるのが我々だ。
柔道家とボクサーが戦えばどちらが勝つのか、見たいのだ。
それらを一気に解決する案がある。
さて、ルールだが
まず選手の腕にGPSのセンサーを取り付ける。
走る場所はトラックでいいだろう。
トラックを一方向に走るのは従来の競技と同じだ。
違うのは距離だ。
距離に設定は無い。
勝ち負けは選手間の距離が30メートル離れたとき先行している選手の勝ちになる。
(30mが適当かは議論が必要かと思う)
常にGPSで選手間の距離が測定されて居、それは競技場に表示されているのだ。
短距離走者がいきなり仕掛けてもいい。それを凌ぎ切れば長距離走者に勝ちが見える。
仕掛ける振りをして体力を使わせるなどゲーム性も出る。
スタートの合図こそあれど、それは結果に影響を及ぼさないだろう。相手の様子を見て歩いたっていいのだ。
走者の金メダリスト同士
100m走の覇者と1万m走の覇者
どちらが本当に速いのか?
このルールなら見られる気がする。
しかし、このルールの弱点は一対一で行うものになってしまうというところだ。