ダメなのは知ってるけど

ささくれ千切っちゃったりする

【負け犬エッセイ vol.4】気がついたらおっさんだった。そして、特に何も成し遂げていなかった。

 

今日の話(ざっくり)

死にたいほどじゃない。でも、生きるのが楽しいかというと、そうでもない。 気がつけば、なんとなく年を重ねて、おっさんになっていた。 振り返れば、特にこれといった成果もない。何かを成し遂げた記憶もない。

 


「なんかだるい」が口癖になっていた

生きるのがつらいというより、ただ“重い”。 朝が来て、会社に行って、働いて、帰ってきて、寝る。 それを何年も繰り返してきただけ。

「死にたい」とまで思わない。だけど、「生きててよかった」とも思えない。 特に希望があるわけでもないし、何かにワクワクすることもない。

生きるのがしんどい。でも、死ぬのはもっと怖い。 その中間にずっと立ち止まっている。


いつの間にか“おっさん”になっていた

特別なことは何もしていない。 なのに、時だけは確実に過ぎていった。

20代の頃は「これから」だった。 30代は「まだ間に合う」と思ってた。 気がつけば40代。気づいたら、おっさんだった。

鏡を見るたび、「こんな顔してたっけ?」とつぶやく。 気持ちだけは変わってないつもりでも、体も心も確実に老いている。


若いうちに“何か一つでもやりきった”と言えるものがなかった

勉強でも、運動でも、趣味でもいい。 「これだけは人に誇れる」と言えるものが、一つでもあれば違ったかもしれない。

でも、自分にはなかった。何一つ、やりきったと言える経験がない。 痛いことやつらいことから、できるだけ逃げてきた。 逃げるのが悪いとは言わないけど、 気がつけば、なにも積み上がっていなかった。

自分で自分に言う。 「おれは、どうしようもない男なのだよ」


ちゃんと生きてこなかったわけじゃない

ちゃんと働いてきたし、それなりにやってきたつもりだ。 でも、何かを築いたか?と言われたら、答えに詰まる。

財産も、人脈もキャリアもない。 一応“社会人”として生きてきたけど、「これ」と言えるものがない。 ただ、なんとなく年齢だけが加算されている。

 

これから先も、特に何かがあるわけじゃない

未来に何かを期待してるかというと、別にない。 今までがこんな感じだったんだから、これからもこんな感じなんだろう。

仕事もある。食べるものもある。 でも、「それだけ」が延々と続いていく未来が、少し怖い。 終わりが見えないというより、「終わり以外に何もない」感覚。


「それでいいじゃん」と言われたら

それでいいじゃん、と言われたら、たぶん何も言い返せない。 実際、何かが足りないわけじゃない。でも、どこかがずっと欠けたまま。 それをうまく説明できないまま、今日も静かに年を取っていく。


結論:それでも、生きてるから、今日もご飯を食べる

誰かに誇れるような人生じゃない。

立派じゃなくても、崩れてもいない。 そういう、“人生”がここにある。

今日も、静かに朝が来て、なんとなくご飯を食べて、また夜が来る。 それだけだけど、それが全部でもある。

ダメおやじ(1) (少年サンデーコミックス)