沖縄が好き
沖縄が好きだと言う人は多い。そもそも出身の人だったり、旅行で行った人だったり、沖縄の魅力にすっかりはまって大好きになってる人達は相当居る。毎年旅行で行く人とか、移住しちゃう人までいるぐらいだ。
都道府県魅力ランキングなどを見てもしっかり毎回上位に入っている。
私も沖縄が大好きだ。
きれいな海。暖かい気候。優しい人たち。ちょっと内地とは違う景色、自然、琉球文化や琉球言葉は日本に居ながらちょっと異国を感じさせてくれる。
料理だって良い。豚肉料理に沖縄そば、アメリカやラテンからの影響を感じさせるポークランチョンミート、タコスをご飯にのせたタコライス。ファストフード店のA&Wは日本国内では沖縄県にしか存在しない。
沖縄でしか味わえないチェーン店などもあり、観光から食、文化面でも行けば必ずあなたを満足させる魅惑の土地だ。
口コミやTVや映画などで沖縄を知り、旅行で行くのだ。
私は毎回欠かさず聞いているラジオ*1のパーソナリティーのうち一人*2が沖縄出身で番組内で、沖縄の事をよく話す。大好きな番組の大好きな人間が毎週のように話すのだ。自動的にどんどん好きになっていくというものだ。
さて、私は沖縄に行ったことがない。
行った事もないクセに
「沖縄行くの?国際通りでお土産買うなら、お土産屋よりドンキのほうがいいよ」
なんて言っちゃうようないけ好かない人間なのだ。
行かない理由はさまざまなのだが、それを列挙していっても仕方がない。
とにかく好きで行ってみたいのだが、行けないのだ。仕方がないから周辺にある沖縄料理屋でソーキそば食べたり、沖縄ショップでスパムなどを買ったりしている。
でも、こんなことは良くあるのだ。
行ったことのないディズニーランドに憧れて、ディズニーランドの本だけ持ってて、行ったことのある人より詳しい頭でっかちの子供とかね。
牛丼が好き
さて、私は子供の頃、食べたことのない牛丼が、好物であった。
さっきの沖縄と似てるようで違う。
食べたことのないものを好きになれるのか?
なれるのだ。
今現在おっさんになってしまった私だが、少年時代のアイドルといえば
キン肉マン
だった。
ダメ超人のキン肉マンが、コミカルに、時にシリアスに、戦い、成長していく様に、同世代の少年たちはみんな夢中だった。
そのキン肉マンが大好きな食べ物が牛丼だ。作中で、特にアニメ放送では、毎週のように牛丼を、キン肉マンが美味しそうに食べて、いや、ガシャガシャと米粒を飛ばしながら掻き込んでいた。こんなの洗脳に近い。
こうして、大好きなキン肉マンが大好きな牛丼は、ボクの大好物になった。
だが、当時牛丼は今のようにメジャーな食べ物ではなかった。お母さんにねだってもお母さんだって食べたことがないのだ、それでは作りようがない。
今ではどこにでもある牛丼チェーン店が増え始める前の話だ。吉野家*3なんて見たこともなかった。食べたいな、吉野家の牛丼。食べたことのない牛丼。こうして味もわからない牛丼が大好きと言う子供が出来上がったわけだ。
結局、初めて食べたのは確か高校生になってからだった。キン肉マンの熱狂的なファンではなくなっていたけれど*4、食べるときには
あの、キン肉マンの、あの牛丼だ、と感慨深いものがあった。手が震えた。
10年越しの初対面。寝かしたワイン。単純にあの頃に食べるより良かっただろう。
きっと初めて沖縄にいったときも同じような感動が味わえるだろうな。