ここ一年ぐらい本当によく肉を焼いた。
集大成的な記事を書いてみた。
やっぱステーキは最高だよね。
準備編
①肉を買え!
そう、ぶ厚いステーキを焼きたいなら、肉を買う必要がある。
下の画像を見て欲しい
どデカイ赤身の肉だ。更にアップ
内容量 1473g 約1.5キロの巨大な肉だ。
まあ正直、肉はなんだっていい。安くてデカイ赤身の肉をスーパーで買えばいい。
しいて言うならお勧めは肩ロースだ。理由は安いから!
硬いけど旨味がしっかりあって、本場のアメリカではステーキによく使われる部分だ。安いからデカイのが買える!いつも食べられるって訳だね。
肩ロース 英語だと CHUCK ROLL です。*1
どうせだから2センチ以上のぶ厚い肉を買おうじゃあないか!
②常温に戻せ
お肉ってのは大体が冷蔵されている。冷たいのだ。
これをいきなり焼くってのはいけない。
たとえば冷蔵のお肉は、冬の雪山で凍えた旅人だと思おう。
まずはお部屋に入って、あったかい飲みものでもてなすべきなのだ。
最終的には焼いて食ってしまうにせよ、だ。
室内で、しばらく置いておこう。
今まで買って帰って、冷蔵庫に入れてて、いきなり焼いてた!って人は、常温に戻すだけで大分に美味しくて焼きやすくなる。
常温に戻っていれば中まで火も通りやすいのだ。
この時点で塩だけは振っておこうね。
閑話休題
今までの肉の焼き方の嘘
基本的に肉汁は肉の中に閉じこもっててほしい。
で、それをするための焼き方なのだが、
表面を強火で焼いて、肉汁を閉じ込めるつーやつ。
なんとなくそれっポイから信じちゃう。
確かに焼くと引き締まって防御力上がりそうだ。
でも、これ嘘。実際、感覚的に知ってるはず。だって焼いて表面にしっかり焼き色付いてても、じわっと赤い肉汁が表面に浮き出てくるもんね。
なんで肉汁がでるんだろ?
肉は急激な温度変化で肉汁を出すという性質がある。
焼くとき以外でも、冷凍されたお肉を急に解凍すると、赤い液体が出てくる。
焼くのも同じ、急激な変化が肉汁を外に出す。
じゃあ、どうすればいいか、わかってきたでしょ?
実践編
お肉を焼きにかかる前に質問だ!
①オーブンがあるよ!って人
②オーブンないけど炊飯器あるよ!って人
③オーブン、炊飯器も、フライパンも、キッチンも、地位も、名誉も、何もない!
私には何もないよ!って人
④フライパンならあるよ!って人
⑤低温調理器があるよ!って人
それぞれ、やり方があるからね
①オーブンがあるよ!って人
とりあえず常温に戻したお肉の旅人を、ちょっとサウナに入れてやろうってことです。
いきなり焼くのではなく、更にもう一歩あっためておくってわけ。
オーブンの温度は出来るだけ低温に、100℃でOK!
そして天板にお肉を乗っけると温まりすぎるので、ちょいと天板から浮かしてやる。
自分は、平皿を天板の上に置いて、更にその上に、100均の網を置いて、その上にお肉を乗せている。
お肉は、サラダ油で浸したキッチンペーパーで包んでやる。
直射で温まりすぎるのや乾燥も防げる。
10分ぐらい温めて、そのままオーブンの中で10分ぐらい放置すると
こんな感じになる。ほんのりと火が通ってるでしょ?
②オーブンないけど炊飯器あるよ!って人
こっちは、常温に戻したお肉さんを、お風呂でもてなそうって話ですわ。
とは言っても、お肉を茹でたら、ステーキじゃないですね。
ジップロックにお肉を入れて、空気を抜いて真空状にする。
さて、そこで炊飯器です。鍋で茹でたらアカンのか?と
アカンのです。というより難しい。一定の温度を保ちたいわけです。温度計を確かめながら鍋につきっきりで30分はつらい。
炊飯器の保温モード、炊き上がった米をホカホカで保つモード
これがメーカーによって多少の違いはあるものの60-70℃で、お肉に丁度良い温度。
炊飯器の保温モードで、ジップロックに入れたお肉を30分ぐらい放置しましょう。
オーブンでやったのと同じような感じになります。
③オーブンも、炊飯器も、フライパンも、キッチンも、地位も、名誉も、何もない!私には何もないよ!って人
己の運命でも呪っておいてください。そしてバイトでもしてお金ができたらいきなりステーキにでも駆け込んでください。
④フライパンならあるよ!って人
このパターンは一気に終わらせます。常温に戻した肉を、弱火と中火の間ぐらいの火力で焼きます。30秒ぐらい焼いたらひっくり返す。そしてまた30秒で返す。そして少しじっくり目に焼く、大体2分ぐらいでしょうかね。*2
ここでコショウもかけようね。
そして、アルミホイルでお肉をぐるぐるに包んで、5分ぐらいは置いておこう。
焼いた肉をすぐ切ると、赤い肉汁がダーッと出るイメージないかい?それを休ませることで回避しつつ、まだ完全に火が通っていないぶ厚い肉には、アルミホイルで保温しつつ、この待ち時間で中に火が通るって寸法、ローストビーフと一緒だ。
じっくり目に焼いて休ませる!これね。
完成!
⑤低温調理器があるよ!って人
ふざけないで!!こんなの見る必要ないでしょ!!!キー!
①②なんて所詮これがない人のための方法で、これがあれば!これがあれば!
こんなブログはすぐ閉じて、とっととステーキでもなんでも作れば良いじゃない!!
とどめの焼入れ!!
さて!①と②の人
寒くてカチコチだったお肉さんを、お部屋でゆっくりしてもらって常温に戻した。
そして、サウナかお風呂でほっかほかになったお肉さん。
青白かったお顔もピンクに染まって………
さあ!おもてなしは終わった!一気に焼き上げる!!
コショウも振る!
中火で表裏を30秒ずつ、少しの焦げ目が食欲をそそる!
火はほとんど通っているので、本当に焼き目をつけるだけでOKなのだ
すぐ食べずに5分ほど休ませるとよりジューシーだ!
お肉を切っても肉汁があふれずに肉の中にとどまっている。
噛み締めると溢れる肉汁!肩ロースにしては硬すぎない適度な噛み心地!
ちょいと面倒だけど一度試して欲しい。コツがわかると手順も省けるよ!
料理は科学!
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